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ソーシャルイノベーションのキーワード ”Collective Impact”とは

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2.Shared Measurement
Shared Measurementとは、全関係者のアクションの結果を継続して測定することで、取り組み全体の整合を図ると共に、関係者間でお互いに責任を果たし合い、取り組み全体を推進する作用を期待することである。
 
関係者間でアクションを同期化するのであれば、その結果も全体でシェアする必要がある。必要であれば、取り組み全体を統合して管理する為に、PMO(Project Management Office/Program Management Office)などの専任組織を置いてもよいかもしれない。

3.Mutually Reinforcing Activities
Common Agendaの項目で、「アクションを同期化する」と述べたが、これは決して取り組みに参画する各組織が全員で同じ活動をすることを意味する訳ではない。

各組織が自分たちが得意とする領域に責任を持って取り組むことが重要であり、その為、各関係者が全体の取り組みの中で担当する活動はそれぞれ異なってくる。

しかし、それぞれが自分たちの好きなように活動を進めていては、collectiveとは言えない。各自の担当領域がお互いに整合し、補完し合い、連動し合っていること(これを同期化と呼んでいる)が重要だ。

”Mutually Reinforcing Activities”とはこのことを指している。

4.Continuous Communication
当然、異なるセクターから集まった関係者間では、密なコミュニケーションが求められる。
John KaniaとMark Kramerは、”Continuous Communication”を、継続的かつオープンなコミュニケーションによって、多くの関係者間の信頼関係と目的を確認し合い、共通のモチベーションを創り出すことと定義している。
 
これはソーシャルイノベーションに限らず、複数の関係者が参画するプロジェクトには当然必要とされることだ。ビジネスにおいても、あらゆるプロジェクトの重要な成功要因の一つがコミュニケーションである。コミュニケーションが不足しているが為に、プロジェクトが思わぬところで破たんしてしまうことは良くあることだ。

最初にCommon Agendaを掲げて取り組みをスタートさせたとしても、活動を進めるうちにお互いの理解がずれてしまうことは良くある事ではないだろうか。

5.Backbone Support
ここでは取り組み全体の”幹”となる組織の必要性が説かれている。
活動全体を整合し、意図した通りにソーシャルインパクトを生み出すには、やはり全体を支えるチームが必要になる。
このチームは、取り組みに参加し実際に活動を進めるチームとは別途作られるべきで、全体を統合的に管理する為のいわば専任チームだ。

先に述べた通り、PMOのような組織をイメージしても良い。

このチームには、当然取り組み全体を管理する為のスキル(プロジェクトマネジメントスキル、コミュニケーションスキルなど)が必要とされる。ただ単に各組織、メンバーの活動の進捗を管理するだけでなく、関係者の間に入り込んで課題を解決したり、コミュニケーションを円滑に進める為のカタリストとしての働きが期待されるだろう。

以上の5つがCollective Impactに必要とされる条件として紹介されている項目だ。
ソーシャルイノベーションの世界では、今後更に組織間のコラボレーションは重要となる。

例えば営利企業と非営利組織、行政組織等では、行動原理も異なれば、ワークスタイル、価値観が大きく異なることが想定される。こうした垣根を越えてインパクトを最大化する為に、この5つの条件を参考にしてみては。



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