
■「アイデア」だけではなく「まずやってみる」こと
―起業してから、何が大変でしたか。
会社を立ち上げるまでは良いのですが、口座の開設もできなくて。審査に落ちてしまうんです。大学生という信用がない中での起業ってこうなんだ、と。
「こんなビジネスをしたい」と話したとしても、「女子大生」というイメージが最初に来てしまうので、(相手の反応は)「できるの?」みたいな。
―そういった状況をどうやって切り抜けたんですか?
やはり“想い”の部分です。給食支援と飲食店支援をやりたいんですが、それ以上に、利益の創出と社会貢献を同時に実現する文化づくりをどうしてもやりたかったので、そこに強く共感してもらえる人たちが色々な人を紹介してくれて。まずは飲食店開拓の部分で協力してもらえる人たちを紹介してもらえました。
―なるほど。色々な人に支えられてここまで来れた、と言うことですね。城宝さんが考える起業家としての“成功要因”について、もう少し聞かせていただけますか。
起業して10年続く会社が1%を切っている中で、私の会社がこれからも続くかという保証はないので、成功要因はまだわからないのですが、今のフェーズまで来れた、という意味で言うと…
色々な人から「起業したいです」と相談される時に、アドバイスとしても言うことなのですが、すごく良いアイデアだったとしてもやってみると、とことん失敗することもあるし、すごく小さなアイデアだったとしても、たまたま流行に乗って上手くいくこともあって… やはり、やってみて初めて分かる事もあると思うので、気持ちとアイデアがあるならば、まず始めることに価値がある、と伝えています。
テーブルクロスの中でも、いいアイデアがあると、「まずやってみる」という事から始めようと意識しています。絶対に上手くいく、と思っていた事でもとことん失敗しますし、全然うまくいかないだろうと思っていたアイデアで売り上げが立つこともあるので、やはりその行動がどれだけ早くできて、どれだけ早くフィードバックできるか、ということが重要なのかなと思っているところです。
―サービスが立ち上がって1年程ですよね。今会社の状態はいかがですか?
サービスが立ち上がって今月で1年3か月目、会社を設立してからちょうど丸2年になります。1年目でアプリの開発をやって、10か月でサービス立ち上げたのはいいのですが、バグだらけで修正に追われて… その後、飲食店の加盟が増えていったのですが、100店舗程度から始まって、今はようやく掲載店舗数が10,000店舗(正規加盟店以外を含む)くらいです。
飲食店はようやく増えてきたので、3年目はユーザーを伸ばしていかないといけません。本当のスタートラインに立ったなという感じです。
―勝負の年ですね。
勝負の三年目を迎えました。ようやく準備が整ってきたんだなと。
―なるほど。将来のビジョンについてもう少し聞かせてください。城宝さんとして将来的に実現したいと思っていることは何かありますか?
そうですね。今回、給食支援からスタートしているのですが、「予約をすると誰かの為になる」という行動づくりをしたいなと思っていて。
2020年、東京オリンピックで海外から外国人が沢山来ることが分かっています。海外から来た人たちに、このマーク(テーブルクロスのマーク)のついている所でホテルやネイルサロン、ヘアサロンの予約をしたら、自分たちの国に還元される、と言った仕組みをつくれたらいいなと思っているところです。
外国から日本に来ることで、(自分たちや困っている人の国にも還元される)ということになれば、もっともっと国と国が近くなるかなと思っています。
―ありがとうございました。
http://tablecross.com
TOKYO CREATIVE ACTION AND PROJECT(TCAP)は、ソーシャルビジネス、ソーシャルインパクト創出の
コンサルティング、ビジネスプロデュースを行うプロフェッショナルチーム。
http://tcap.jp/
コンサルティングサービスの他、Webマガジン「TCAP SOCIAL BUSINESS REVIEW」を運営し、
ソーシャルビジネス、ソーシャルインパクト創出の”知恵”の発展にも取り組む。
創造的・革新的かつ多様なソーシャルビジネスが次々に立ち上がり、持続的事業として成長・拡大すること、
それにより大きなソーシャルインパクトが生み出され、様々な社会問題が解決されること、
その過程で、ソーシャルビジネスに関する知識が蓄積・発展し、新たなソーシャルビジネス立ち上げに寄与すること、
このようなサイクルが回る社会を実現すること、をビジョンに掲げ活動中。
現在、プロボノ、インターンメンバー募集中
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