ビジネスパーソン必読! “社会問題への対応”が企業の戦略に!? – マイケル・ポーターの”共通価値”を理解しよう | TCAP SOCIAL BUSINESS REVIEW online

ビジネスパーソン必読! “社会問題への対応”が企業の戦略に!? – マイケル・ポーターの”共通価値”を理解しよう

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CSRとCSV
ではCSRとCSVの相違点とは何か。
まず、従来のCSRについて考えていきたい。CSRは「企業の社会的責任」と訳されるように、企業には環境や社会に配慮する”責任”がある ― という考え方に基づいている。企業にとって社会貢献はあくまで、「取り組む責任があるからやるもの」であって、事業戦略や、企業のビジョンに基づいて取り組まれる課題ではない、という訳だ。ポーターは論文の中で「CSRプログラムの多くは、企業の評判を高めるためのもので、必要経費と考えられている。」と述べ、「ほとんどの企業はいまなおCSRという考え方にとらわれている」と、現状を分析している。
CSRと聞くと、例えば事業とは全く関係のない社外ボランティア活動への参加などを思い浮かべる人も多いのではないか。
このような企業は”CSR推進室”のような専門部署を設けて、社会貢献活動を、事業部門とは区別して捉えていることが多い。

一方、CSV(共通価値の創造)について、ポーターはこう述べている。

「共通価値は、CSRでもなければ、フィランソロピー(社会貢献活動)でも、持続可能性でもない。」
「企業活動の周辺ではなく、中心に位置づけられる。」
「企業本来の目的は、単なる利益ではなく、共通価値の創出であると再定義すべきである。」

企業は社会貢献活動を”経費”として、自社の本業の外側で行うのではなく、自社のビジネスの中で利益を生み出しながら社会的価値を創出するべき、という訳だ。
これは、企業そのものの”在り方”を変える考え方ではないかと思う。これまで、”利益”を最上位の目的に置いていた企業が、ある日、利益とともに社会的価値の創出を目指すことになると、自社の戦略を大きく変えることになるはずだ。

既にCSVを実践している企業も多く、特にネスレは良い例だ。
ネスレは、約54万人の農家と直接取引を行い、「各農家の生産性を上げ、環境を保全し、貧困から脱することができるような取り組みを推進して」-(ネスレHPより)-いる。ネスレは、これらのサプライヤーに対して技術移転や知識移転を行うと共に少額の融資を提供することで、農家の経済的自立、社会や環境に配慮した持続可能な生産活動を実現していることになる。同時にネスレにとっても、「より高品質な原材料のより安定した供給、調達コストの削減、消費者に好まれるネスレ製品、収益性のある成長-(ネスレHPより)-」といったメリットがある。

※詳しくはネスレのホームページを参照して頂きたい。
ネスレの共通価値の創造

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