ネスレ / これからの営利企業が目指すべき姿がここに! – 事業として社会問題に取り組む | TCAP SOCIAL BUSINESS REVIEW online

ネスレ / これからの営利企業が目指すべき姿がここに! – 事業として社会問題に取り組む

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社会問題に本気で取り組むネスレ
近年、営利企業においても社会問題の解決や社会への貢献を、事業戦略上の目的やビジョンとして掲げ活動するケースが増えている。

以前本コラムでも紹介した「共通価値の創造」という考え方がそれにあたるが、
その要旨は、営利企業においても社会的価値創出(=社会問題の解決や社会への貢献)と
経済的価値創出(収益)を両立することが重要である、といった内容であった。
 
まだ読んでいない方は、是非バックナンバーを読んでいただきたい。
ビジネスパーソン必読! “社会問題への対応”が企業の戦略に!? – マイケル・ポーターの”共通価値”を理解しよう

 
この共通価値の創造を実際に企業活動の中軸に据え、
営利企業でありながら社会的価値の創出に真剣に取り組む、最先端ともいうべき企業がある。
  
ネスレだ。
 
ネスレと言えば、ネスカフェを中心としたコーヒー製品、キットカットなのチョコレート製品、
ペットフードなどでおなじみの食品会社だ。
そのネスレは、実は社会問題の解決に積極的に取り組む企業としても有名で、様々な社会的な取り組みを行っている。

このコラムを書くに当たって、ネスレについて調べようとホームページを開くと、まず目に入ったのが「共通価値の創造」という文字。企業ホームページのトップページと言えば、その企業が一番伝えたいメッセージや、主軸商品・サービスの情報がレイアウトされることが多い。そのトップページに「共通価値の創造」が載るのだから、ネスレがこの考え方を企業活動の中心に据えていることが分かる。
 
実際、ネスレは共通価値の創造は「事業を展開する上で基本とする考え方」であるとホームページ上で謳っている。
また「企業は意識的に、a)株主の利益と社会の利益とが相交わり、b)双方にとって最適な価値創造が実現できる注力分野を特定します。」とも述べている。
これは、「株主にとっての利益=金銭的な価値」と、「社会の利益=社会にとって良いこと、社会問題の解決や社会への貢献」を同じ次元で捉え、株主/社会の双方の価値創造が実現可能な分野を特定し、事業を行っていくということ。すなわち、企業がどの事業分野に注力するかを決定する上で、どのような社会問題の解決を目指すかが考慮されていることを意味する。
 
これまでの営利企業における注力事業選択の考え方と言えば、プロダクトポートフォリオマネジメント*1に代表されるように、”収益的”な側面のみが考慮されていたと言っていい。
ネスレは自社の注力事業を検討する際に、どの分野で社会に貢献すべきか、社会に貢献できて、かつ収益も確保することができる事業とは何かを考えているのだ。
この考え方は、全ての営利企業が目指すべき経営のあるべき姿だと言える。

[*1プロダクトポートフォリオマネジメント]
市場成長率と市場占有率から、自社事業の位置を把握し、事業の方向性や経営資源の配分を決定していく手法

 
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