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Better Place / なぜ倒産した? – 期待のEVベンチャーの終わりと電気自動車のこれから

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ベター・プレイス倒産の衝撃
衝撃的なニュースがEV(Electoric Vehicle=電気自動車)界を駆け巡った。
バッテリー交換式電気自動車の普及を目指していたベター・プレイス社の倒産だ。

2007年にシャイ・アガシ氏によって創業したベター・プレイスは、電気自動車のバッテリーを専用の電池交換ステーションで、わずかな時間で交換することで、走行距離の制約を受けない電気自動車の利用を可能とするモデルを提唱していた。
それまでの電気自動車は、ガソリン自動車の給油時間と比較すると、充電に時間がかかる(例えば日産リーフは、普通充電で8時間、急速充電で30分とのこと)ことが短所であった。一方、バッテリー交換式は、充電済みのバッテリーと使用済みのバッテリーをそのまま交換する為、所要時間はわずか2~3分程度という利便性を有していた。

また、ベター・プレイスのモデルでは、ユーザーはバッテリーパックを所有せずに、携帯電話の使用料支払いと同様に、
走行距離分の支払いを行うモデルを構築しようとしていた。

ベター・プレイスは2010年には東京で実証実験も行っており、注目度は高まっていた。

ベター・プレイスのビジネスモデルが実現すれば、ユーザーにとって大きな懸案事項であった充電時間や、走行範囲に関する課題を解決し、EVが一気に普及する可能性があったのだ。
しかし、2013年5月26日ベター・プレイスは会社の解散と清算を申し立てることとなった。

なぜダメだった?
ベター・プレイスはなぜ上手くいかなかったのか。

EVの大きな課題は燃料の補給における利便性を如何に高め、ガソリン車と変わらないユーザビリティを実現するかという部分にある。
 
この課題を解決する為には、素早いエネルギーの補給(=充電)の完了と、数多くの充電場所の確保が必要となる。
 
日本国内で例をとると、現状、充電式EVである日産リーフの急速充電は約30分。
充電スタンドは、現在全国で約1400基。
(※経産省は平成26年度までにこれを36000基とする方針を打ち出している)
 
ベター・プレイスのモデルでは、従来型のEVの急速充電にかかっていた時間が大幅に短縮されることにはなるが、
必要となる電池交換ステーションの数は、充電式EVにおける充電スタンド(つまりガソリンスタンドの数)とさほどわらないだろう。バッテリー交換式だからといって、ステーションの数が極端に少なくていいという訳ではない。
すると、バッテリー交換式の強みは燃料の補給にかかる時間の短さのみ。
逆に電池交換ステーション網を整備していかなければいけない部分が大きな障壁となっている。



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