グローバルな社会問題に立ち向かう、イノベーションの新たな時代 – 「イノベーションのジレンマ」を越えて | TCAP SOCIAL BUSINESS REVIEW online

グローバルな社会問題に立ち向かう、イノベーションの新たな時代 – 「イノベーションのジレンマ」を越えて

ビジネスモデル/戦略/組織, 社会問題
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大企業のカタリストはこれらのリソースや社内外のネットワークを活用し、グローバルな社会問題を解決するために活動している。
スコット D.アンソニーは、ユニリーバのユーリ・ジェイン(持ち運び可能な浄水システムをインド全土で数百万ユニット販売し、衛生的な水を提供)、メドトロニックのケイン・モンソン(心臓病診断サービス、ペースメーカーを購入できなかった人向けの融資を提供)等を大企業のカタリストの例として示し、「飢餓、医療、持続可能性、教育などの大規模な社会問題に立ち向かうことに大企業がどれほど適しているかを証明している」― と述べている。
 
さらに大企業のカタリストによるイノベーションに特徴的なことは、イノベーションの対象がテクノロジーではなく、ビジネスモデルであると言う点だ。新たなテクノロジーを携えたスタートアップ企業によるイノベーションから、社内のリソース、ナレッジ、ビジネス機能、社外ネットワークを活かした大企業のカタリストによる、ビジネスモデルのイノベーションへ。

イノベーションは第四期を迎えている―
 
スコット D.アンソニーの論文の要旨は以上の通りだ。
 
イノベーションのジレンマを越えて
ここで述べられている様に、イノベーションは第一期、二期、三期を経て、今、第四期に差し掛かっている。

つい最近まで(または今でもまだ)、イノベーションと言えばスタートアップのものと思われていた。
イノベーションのジレンマにおいても、大企業がイノベーションに立ち遅れ、新規企業が新たなテクノロジーで新市場を獲得する様子が説明されている。
 
しかし、第四期では、また異なる次元でイノベーションが起こっているのだ。
その主役は大企業のカタリストであり、彼らがイノベーションを起こすのは、大きな社会問題を解決する為だ。

第四期に入り、イノベーションはついに社会問題解決へとたどり着いた。
これからは大企業がリソースやビジネス機能の強みを活かし、社内外のネットワークを駆使して、イノベーションを起こし、社会問題の解決をビジョンとした営利事業を実現する時代となる。

スコット D.アンソニーはこう述べている。
「これは、各企業が展開する「企業の社会的責任」の取り組みではない。世界をよりよくする営利事業を生み出すための戦略的構想である」と。

要は、企業はCSRとして社会貢献する時代から、ビジネスモデルのイノベーションによって、社会問題を解決する為の営利事業を創造する時代に入ったということだ。

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